関根慎一
環境省は、2020年度に全国の保健所で殺処分された犬猫について、1974年度以降で最少となる2万3764匹だったと発表した。殺処分は10年間で約10分の1に減ったが、保健所が引き取った犬猫の「殺処分率」は、最も低い北海道の6%から、最も高い長崎県の71%まで自治体によって差が出ている。
20年度の殺処分の内訳は、犬が4059匹、猫が1万9705匹。10年度に殺処分された計20万4693匹に比べ、12%にまで減った。20年度に自治体が引き取った犬猫の数に対し、同年度に殺処分した「殺処分率」を都道府県ごとに集計したところ、長崎県(県、長崎市、佐世保市)が2763匹中1953匹(71%)で最も高く、北海道(道、札幌市、旭川市、函館市)が2162匹中139匹(6%)で最も低かった。
北海道は、犬猫の写真を同庁ホームページに掲載して新たな飼い主を募るマッチングなどの取り組みを進めるほか、「愛護団体が譲渡に協力してくれている」(道自然環境課)という。一方、長崎県は「殺処分になってしまうのは子猫が多く、避妊や去勢を進めているが追いつかない」(生活衛生課)と説明している。(関根慎一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル